lucid · 2026.10.28
踏切の遮断機が上がっているのに、私は棒の下をくぐらず、わざと跨いで渡った。線路の枕木は黒くて、継ぎ目に溜まった砂利が靴底でじゃりと鳴る。線路の向こうに古い豆腐屋の白い暖簾が見えて、湯気の匂いがふわりと来た。